2024年審査会を終了いたしました
第3回となる「Australian Sake Awards」の審査会が、2024年5月18日(土)と19日(日)の2日間にわたって、シドニーにて開催されました。今年もシドニーの象徴的なアイコン、シドニー・ハーバー・ブリッジとシドニー・オペラハウスに程近いカスタムハウスの会場に、多くの日本酒類関係者が集まりました。
今年はコンテストの内容を大幅に変更。審査カテゴリには新たにフードペアリングが追加され、2日間じっくりと時間をかけてより丁寧に審査が進められたほか、以前までの「People’s Choice賞」に代わり、新たに「Sessionable賞」が設けられました。
エントリーされた出品酒の数は161種類。日本各地の酒蔵から日本酒が提供され、ブラインドテイスティングのために全てのボトルにカバーをかけた上で、専用のワイングラスにて審査されました。コンテストの審査員は、ソムリエ、酒類輸入業者や小売業者、飲食業界の専門家、日本酒の資格者といった経験豊かなチームで構成されています。
また、昨年に続き日本唯一の酒類専門の国立研究機関である酒類総合研究所からの協賛を受け、同研究所の主任研究員である織田鍵氏をゲスト審査員にお招きしました。審査会の前に開催されたオンライン講義では豊富な専門知識や意見を提供するなど、織田氏には審査員のスキル向上のための貴重な指導をしていただきました。
審査会当日は、グループに分かれてラウンドテーブルに着き、審査対象の日本酒一本一本が、各グループ内で審査されました。前回から導入されたこのインタラクティブな審査スタイルの利点は、審査員一人ひとりが審査対象を深く味わえること、同グループの審査員の間で強いチームワークを生み出せることです。特に、フードペアリングのコンポーネントに対して大きな効果を発揮することができました。
今年の審査は、5点満点で評価され、審査会1日目には、「香り」、「風味」、「味」、「バランス」を基準に、下記の「カテゴリーの特徴」によって評価されました。
- スパークリング部門
- エレガント&クリーン部門
- フルーティ&フローラル部門
- セイボリー/フルボディ部門
- マチュア/コンプレックス部門
審査会2日目は、日本酒と共に特定の料理とのフードペアリングで評価されました。スコアは1日目と同じく、1〜5の5点満点です。フードペアリングの料理は、以下のフードカテゴリから選ばれました。
- 茹で海老
- チーズ、サラミ、オリーブなど前菜の盛り合わせ
- マルゲリータピザ
- BBQビーフステーキ(塩胡椒で味付け)
- グリルサーモン(レモン、バター味)
上記の審査カテゴリの追加変更は審査員に好評で、ポジティブなフィードバックも多く、今後もさらなる積極的な変更を加えながらより良いものに仕上げていくことを目指しています。
「Australian Sake Awards」の目的である、オーストラリアの消費者に人気の日本酒を伝え、審査員による得点と書面に基づいて各酒蔵にフィードバックを提供することです。これにより、日本の酒蔵とオーストラリアの酒市場との絆をさらに強化し、日本の酒蔵がオーストラリアの酒市場をより深く理解するための一助となることを願っています。また、従来の格付けシステムから離れ、日本酒を自分なりに味わいたい人々や日本酒に触れたての人々にとって親しみやすく、日本酒を選択・購入する際にアクセスしやすい環境づくりを目指しています。
第3回「Australian Sake Awards」の審査結果は、6月10日(月)の日本時間10時に発表され、今年9月にシドニーで開催予定の「Australia Sake Festival」の前に授賞式が執り行われます。
「Australian Sake Awards 2024 Ceremony」
日時:2024年9月26日(木)午後6時(シドニー時間)
会場:Radisson Blu Plaza Hotel, Sydney NSW, Australia