Australian Sake Awards 2025 審査終了・受賞酒を発表

第4回目となる「Australian Sake Awards」が、2025年5月17日(土)と18日(日)にシドニーにて開催されました。


過去2年間は歴史あるカスタムズ・ハウスでの開催でしたが、今年は教育・テクノロジー・メディアの集積地として知られる、ウルティモのWentworth Park Sporting Complexに会場を移して開催されました。
審査会への出品申込は年初より受付を開始し、全国各地の酒蔵やオーストラリア国内の代理店から180本を超える日本酒が出品されました。年々酒蔵の皆さまからの出品数が増加し、今年も多様なスタイルの日本酒が集まることとなりました。


今年も審査員は、ソムリエ、日本酒のインポーターや小売業者、飲食業界の専門家、日本酒有資格者など、オーストラリア国内の経験豊富なプロフェッショナルで構成され、過去のアワードからの継続参加に加え、初審査員の姿も多く見られました。


また、第2回目からゲスト審査員としてお招きしていた日本の酒類総合研究所の織田健氏に今年も参加いただきました。織田氏は事前のオンライン講義でも専門的な知見をご教示くださり、審査員への指導役としても大きな役割を果たしていただきました。


審査は昨年と同様、6〜7名の審査員が1グループとなって円卓に着席し、意見を交わしながら進められました。2023年導入された審査方法で、初参加の場合でも参加しやすくフードペアリングでは活発な議論を促せるため、審査員からもインタラクティブな審査方法として高い評価を得ています。

今年の審査カテゴリーは以下の通りです。
・スパークリング
・ライト/ドライ
・ライト/フレグラント
・リッチ/フルーティー
・リッチ/セイボリー


昨年の「セッショナブル賞」は今年から「審査員特別賞」に変更され、カテゴリーの枠に捉われない日本酒本来の魅力に基づいて選出されました。


1日目の一般審査では、香り・味わい・バランスなどに重点を置き、それぞれの出品酒とエントリーしたカテゴリーとの調和を中心に評価されました。評価スケールは1〜5点で、コメントやフードペアリングの提案などもあわせて実施されました。


2日目のフードマッチング審査では、出品者が選択した1〜2種類の料理と出品酒との相性が評価されました。なお、料理は以下の5品から選ばれました。
・ベトナム風ビーフサラダとバーミセリ(マイルドな唐辛子/スパイス)
・グリルバラマンディとブロッコリーニのバターソース添え
・フライドチキン/唐揚げ
・スパゲッティ・ナポリターナ
・マッシュルームピザ


今年から導入された審査内容の変更点はいずれも好評を博し、実りある2日間を経て来年への新たな一歩を踏み出すための大きな励みとなりました。今後のさらなる改善に向け、審査員や関係者の皆さまからの貴重なフィードバックを活かしてまいります。


「Australian Sake Awards」は、日本酒の伝統的な分類にとらわれすぎない、現地の消費者がより親しみやすく感覚的に理解できる言葉で日本酒を楽しめるような、新たな日本酒の評価軸を将来的に確立していくことも見据えております。
日本の酒蔵の皆さまにとって「Australian Sake Awards」が、オーストラリアの消費者の嗜好や市場環境をより深く理解し、フードペアリングの可能性などさまざまな魅力の発見につながる機会となりましたら幸いです。


受賞結果は以下のリンクよりご覧いただけます。
受賞酒一覧はこちら:https://australiansakeawards.org.au/awards/

なお、祝賀会は「Australian Sake Festival」の開催に先立ち、2025年9月25日(木)にシドニーにて開催予定です。

改めまして、ご出品いただいた酒蔵の皆さま、審査員の皆さま、そして運営にご協力いただいたすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。

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